本記事では、森林土場に山積みにされた丸太をトラックに積む際に、どのような作業があるのかを紹介していきます。
トラックに積む丸太の本数を数えて記録することで、市場へ運送する丸太の材積を計算します。
また、積んだ丸太の本数の数え方や、材積の合計を計算する方法について紹介していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
丸太の本数はどうやって数えるの!?
トラックに積む時の丸太の数え方について、ご紹介します。
林業会社さんによって数え方は違うと思います。
写真のように、丸太の末口にチョークで数字を割り振っています。
これが丸太の直径になります。
このチョークで書かれた丸太の直径は、外周表面の木の皮の厚みを差し引いた数字です。
例えば、写真に”4″と書かれている丸太の場合は14cmの末口直径になります。
ここでは、10cm台の木は断面積が小さいので、チョークで書くスペースがなく、1桁の数字のみを記すように工夫しています。
また、20cm台の直径の場合、例えば24cmの場合はそのまま”24″と書いています。
数えている時のあるあるとしましては、よく”4”と”8”の数字の見分けが付かない時があります。
その時は、見た目の径の太さの違いで判断することになります。
数えた丸太の記録の仕方
そしてカウントした数は、写真のように、手帳に”正”の字で記録していきます。
14, 16, 18, 20, 22….という粒度で、材積の計算では2飛びずつで記録していきます。
なので、直径は14.1cmの場合も15.9cmの場合も”14″と書いていきます。
木の材積の計算の方法とは!?
丸太の材積は、JAS規格の”末口の2乗法”で求めます。
材積を計算する際に使用する径は、JAS規格で”末口”になります。
木は根っこに近いほど径が大きくなるため、丸太の両端で径が異なります。
径が大きい方を”元口”、小さい方を”末口”と言います。
材積(m3)は、直径(m)×直径(m)×丸太の長さ(m)で求められます。
そのため、末口径が14cmの丸太4mの場合は、
0.14(m)×0.14(m)×4(m)=0.08(m3)
となり、このように丸太の材積を計算することができます。
この”末口の2乗法”のJAS規格の計算方法は、JAS(Japanese Agricultural Standards, 日本農林規格)のページから確認することが出来ます。
まずは、農林水産省のJAS一覧のページから林産物をクリックしします。
次に、林産物の項目の中の”9 素材”の行の”規格”のPDFを選びます。
PDFの11ページに丸太の材積の計算方法について記載されています。
素材の”規格”の他にも、素材の”認証技術の基準”や”検査方法”のPDFもありますので、興味がある方はぜひご覧になってみてください。
最後に – 材積のトータルを計算し、市場へ運送する
トラックへ積み終わりましたら、積荷を縛り、市場へ運搬します。
記入フォーマットに、積んだ丸太の本数と材積のトータルを記入し、市場からハンコをもらいます。
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以上が「【運送の仕事】丸太の本数はどうやって数えるの!?木の材積の計算方法について」の説明になります。最後まで読んで頂きありがとうございます。
林業は覚えることがたくさんあり、慣れるまで大変な仕事ですが、逆に慣れるとやりがいのある仕事でもあります。
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