コナラは高さ10〜20m、直径50〜60cmのブナ科コナラ属の落葉広葉樹です。
里山や雑木林を構成する主要な樹木で、以前は薪や炭に使うために大量に切り出されていました。
秋には黄色や黄褐色に紅葉し、イチョウに負けず劣らず、色鮮やかです。(以下の記事参照)
場所によっては葉が赤く染まっているものあります。これは、比較的若い木や寒い地方で多く見られるようです。
例年11月中旬〜11月下旬に見頃を迎えます。
コナラの名前の由来と特徴
ミズナラに比べて、樹高さ、枝の太さなど全体的に小ぶりです。
ミズナラより低地に多く、小さめの葉と長めの葉柄が特徴です。
ミズナラのことを別名で「オオナラ」と呼びますが、コナラはこれに対比してついた名前であると言われています。
葉はギザギザが大きく、ひし形の葉で雑木林に最も多い木です。
多くの菌を発生するため、根元にしめじなどが生えていることもあります。クヌギと同じく、樹液にカブトムシが集まります。
また、シイタケの「ほだ木」として耐久性があり、クヌギと共に重宝されています。
薪や炭としてのコナラ材の特徴
材はミズナラよりも硬くて重い性質から、「イシナラ」と呼ばれることがあります。
慎重に乾燥させないと割れや狂いが生じることが多く、加工しづらいと言われています。
家具材や建築材には向いていないとされていますが、しっかり乾燥させれば材として有効活用できます。
そのため、ナラの名で流通している材は一般的にミズナラを指しますが、コナラも混じっていることがあります。
薪炭材としてはコナラは火力が強く、火持ちも良いです。(以下の記事参照)
10年〜20年で伐採し、萌芽を更新します。伐採しても、切り株から芽を出してどんどん成長していきます。ただし、若い木の方が芽を出しやすく、年を取るほど、芽を出しにくくなります。
ドングリの秘密
コナラはドングリが有名です。ドングリも木と同様にミズナラと比べると小ぶりです。
※ドングリについては、以下の記事で詳しく紹介しております。
ドングリは乾くと芽が出ないため、落ちると早々に尖った方から根を出します。そして地面から水分を確保します。
コナラやミズナラの繁殖方法は「動物散布」です。ネズミになどの捕食者に運んでもらいます。
ここで重要なポイントは「ドングリは完食されても、見向きもされなくてもダメ」ということです。
ドングリは「タンニン」という毒素を含んでおり、この成分が少なすぎると完食されてしまい、遠くまでドングリを運んでもらえません。また、タンニンが多すぎると見向きもされないのです。
何事も適量がちょうど良いのですね。
以上が「ドングリの木・コナラの紅葉と魅力を紹介!薪や炭の材として生活に欠かせなかった雑木林を代表する木」の解説になります。最後まで読んで頂きありがとうございます。
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