林業の使命
「森を育み、守り継いでいく」
国土の約7割を森林に覆われた森林国日本では、古くから山の恵みを受けて暮らしてきました。森林は、生物多様性の保全、土砂災害の防止、水源のかん養、保健休養の場など、私たちが安全で快適な生活をおくるために欠かせない多くの「環境保全機能」を果たしています。しかし、何も手入れもされず放置されている森林が多くあることが、環境保全問題のひとつとなっています。私たち林業の仕事では、この豊かな森林に枝打ちや間伐等を行い、光が入る明るく健やかな森を育み、守り継いでいくことを使命に、地域社会に、そして環境問題に広く貢献しています。
山づくりの一年
植林作業(4月〜5月)
伐採跡地の斜面に翌春、新しい苗木を手作業で1本ずつ植えていきます。苗木はある程度密集させた方が上に向かって早くまっすぐに伸びるため、スギの場合ですと1ha(100m×100m)あたり3000本植えています。
下刈り作業(6月〜8月)
植林した山の緑が生長し、草が生い茂りはじめると苗が負けないように下草刈りを行います。
間伐作業(9月〜11月)
植林後25年で1回、曲がった木や育ちの悪い木を間引き、 生育環境を整えるためです。間伐を行うと森の中の日当たりが良くなり草などもしっかりと茂るようなります。これにより山に雨が降った際、直ぐに川に流れ出さなくなり、洪水を防ぐことにもなります。
地拵作業(2月〜3月)
山の斜面の枝などを片付け、春の植林に向け準備する作業です。下刈作業の効率化を図ります。また枝葉は肥料として再利用します。