ブルーベリーの木が紅葉することはご存知でしょうか。
紅葉が赤色になる理由は、光合成によって得られた糖分から「アントシアニン」という赤い色素が作られるためです。
アントシアニンと紅葉の関係については「紅葉はなぜ赤色なのか?もみじ狩りの由来と魅力を解説!」で詳しく紹介しています。
ブルーベリーは、この”アントシアニン”を非常に多く含む果実として知られています。
そのため、この果実を実らせる樹木はもちろん紅葉するというわけです。
ブルーベリーの木は果実にも葉にもアントシアニンを作り出すのが得意な樹木であると言えますね。
本記事では、ブルーベリーの木と果実の魅力について紹介します。
ブルーベリーの紅葉の魅力を紹介!
ブルーベリーの木は、夏に果実をつけ、秋にも紅葉を楽しませてくれる落葉樹です。
秋になると緑色の葉は、色鮮やかな赤色に紅葉し、葉が重なった影の部分は黄色に紅葉することで知られています。
枝ごとに葉色が異なったり一枚の葉の中でも濃淡があったりと、色の幅がとても豊かです。
このようにブルーベリーの木は、果実が手軽に収穫できること、花や紅葉の美しさから、家庭用の果樹として人気が高いです。
例年、10月中旬から12月下旬まで、紅葉を楽しむことができます。
ブルーベリーの種類を紹介!
ブルーベリーの原産地は北アメリカです。
日本を含め流通しているブルーベリーの品種は100種類を超えます。
その中で、品種は大きく「ラビットアイ系・ハイブッシュ系・ローブッシュ系」の3系統に分類されています。
「ラビットアイ」(樹高約3m)
果実が熟し青紫色になる前に『ウサギの目』のように綺麗なピンク色になる事からこの名が付けられた。 生育が早く、暖かい気候を好む。
「ハイブッシュ」(樹高約2m)
最も品種改良が進んでいる。ミシガンやニュージャージーが二大産地。カナダやヨーロッパでも栽培され、日本でも東北地方や長野・北海道の寒冷地向けの品種。
「ローブッシュ」(樹高約50cm)
石や岩の多い荒れ地でも育つ強い生命力を持つ。乾燥にも強いため寒冷地での栽培に向く。実は小粒で濃い黒紫色をしており、主に加工用。日本ではあまり見られない。
ブルーベリーにアントシアニンが多く含まれる理由
ブルーベリーは有害な紫外線から身を守るために、果実にアントシアニンを貯め、アントシアニンの色素量が多いほど「明青色→暗青色→紫黒色」と変化していきます。
そのため、色が濃いほど熟しているとも言えます。
アントシアニンは、紫外線によって生成された”活性酸素”を除去する役割を担っています。
この活性酵素は、細胞内のDNAを傷つけて癌化させるそうです。
北欧産のビルベリーは、一般的なブルーベリーと比べアントシアニンの量が多いとされています。
この理由として、白夜が有名な北欧では紫外線に晒される時間が長いためであると考えられます。
アントシアニンが目に良いとされている理由
ブルーベリーが目に良いとされるようになったキッカケは、第二次世界大戦中のパイロットの証言によるものだそうです。
あるパイロットが夜間飛行中、パンにブルーベリージャムをたっぷりつけて食べていました。
明け方の攻撃後「薄明かりの中でも物がはっきり見えた」と証言したそうです。
この証言からイタリア・フランスの学者が研究を開始。ブルーベリーのアントシアニンが人間の眼の働きをよくする効能があることがわかりました。
アントシアニンは目に良いとされていますが、実はそのことを証明する研究データは得られていません。
というのも、マウスなどの動物実験では一定の効果は得られてるようですが、人が「目が疲れた」と感じるのは、脳の疲れや精神の疲れなどの要因も関係しています。
人に対して実験を行い定量的なデータを得るのは、さまざまな要因が重なるため難しいようです。
最後に -アントシアニンは間接的に目の疲れをとる-
アントシアニンは「間接的に目の疲れをとる」という研究結果を紹介します。
目が疲れる理由として「ロドプシン」という成分が関係しています。
ロドプシンは「網膜に映った映像を電気信号に変換して脳に伝える」という役割がありますが、光で分解してしまうという弱点があります。
そのため、長時間パソコンやスマートフォンを見ていると目が疲れてしまうのです。
アントシアニンは、この分解したロドプシンの再合成を活性化する効果があるとされています。
この点で、アントシアニンは関節的に目の疲れを和らげていると言えます。
ただし、このことからも分かるように一時的な効果であるようですね。
以上が「アントシアニンが作る紅葉と効用!ブルーベリーの木と果実の魅力を紹介!」の解説になります。最後まで読んで頂きありがとうございます。
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