儚く華やかな、桜が染め上げる春の絶景。
日本には、数多くの桜の絶景スポットがあります。
近年では日本人のみならず、海外でも桜の花見文化の人気が高まっています。
現在では、桜の開花シーズンである4月には、292万人(2019年)の外国人観光客が訪れる観光産業にまで成長しています。(日本政府観光局(JNTO)「訪日客数(総数)」)
これは、2014年の外国人観光客数が123万人であったことと比較すると、約2倍にまでに増客しています。(以下の記事参照)
この桜の花見人気により、現在では海外の桜名所でも賑わいを見せています。
ワシントンDC・タイダルベイスンの桜名所では、世界各国から100万人を超える観光客が訪れています。(以下の記事参照)
このように日本の桜の花見文化は、世界でも認知されています。
日本国内には、自生種だけで100種類以上、園芸種は300種以上の桜の品種が存在し、多種多様な桜の風情と色鮮やかな絶景を楽しむことが出来ます。(以下の記事参照)
桜の花見は、古くは平安時代(794-1185年)から始まる日本特有の文化です。
この始まりは、菅原道真が遣唐使(894年)を廃止したことにより、日本独自の文化が発展したためであると言われています。
それまでの奈良時代(710-794年)では、梅の鑑賞が主流でありました。(以下の記事参照)
桜は、弥生時代(紀元前300年〜250年)から、穀物の神が宿る「神聖な樹木」として扱われていました。
このように、桜は古来から人々によって大切に守られてきました。
その結果、山梨県武川町には樹齢2000年の日本最古の”山高神代桜”が、今でも生存しており、老木ながら春になると満開に咲き誇る姿に、強い生命力を感じます。
また一本桜”山高神代桜”の他にも、日本国内には「樹齢800年を超える”一本桜”の名所」が数多くあります。
長い年月を生きてきた一本桜には、なんとも言えない包容力と魅力を感じます。
このように一本桜も、桜の花見の魅力の一つと言えるでしょう。
本記事では、一度は花見で訪れたい”桜”の絶景スポット5選を紹介していきます。
春は、花樹が可憐な花を咲かせる季節であり、また一年の始まりでもあります。
本記事をご参考に、桜の絶景を求めてお花見に出かけるきっかけとなれば幸いです。
[長野・伊那] 高遠城址公園 -天下第一の桜-
古城には桜がよく似合います。
高遠城址公園は、武田信玄の五男・仁科盛信が、織田信長の長男・織田信忠と戦い、壮絶な死を遂げた高遠城の跡地が公園となった場所です。(1874年)
明治維新後に旧高遠藩士たちが、馬場にあった桜を城址に移植したのが公園の始まりと言われています。
園内には約1500本の「高遠ヒガンザクラ」が咲き、辺りは薄ピンク色の雲に包まれたような幻想的な風景が見られます。
「高遠ヒガンザクラ」は固有種であり、小ぶりで赤みのある花を付けるのが特徴で、歴史的な背景から「天下第一の桜」と称されています。
また、国の登録有形文化財の指定を受けた高遠閣があり、歴史に思いを馳せながら、美しき桜を楽しむことが出来ます。
見頃は、例年4月上旬~4月中旬頃になります。
また、例年4月1日~30日に「さくら祭り」が開催され、開花中はライトアップされた桜を楽しめます。
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[埼玉・幸手] 幸手権現堂桜堤 -桜と春の花のうららかな風景-
幸手権現堂桜堤では、葉の花やチューリップ、モクレンやハナモモなど、多彩な花樹が咲くうららかな風景が楽しめます。
桜一色も美しいですが、春の花と艶を競う風景が魅力で、鮮やかな黄色の野原に、薄ピンク色の桜雲が広がっています。
例年3月下旬になると、約1000本の桜が約1km続く”桜のトンネル”を作り、周辺には5haの広さを誇る菜の花畑が広がります。
この”鮮やかな色のコントラスト”を観に、県内外から多くの観光客が訪れています。
見頃は、例年3月下旬~4月上旬頃になります。
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[福島・福島] 花見山公園 -百花繚乱のユートピア
福島・花見山公園は「桃源郷」と称えられた百花繚乱のユートピアです。
※「花見山公園」は以下の記事でも紹介しています。
花見山公園は、養蚕農園家が副業として山を開墾し、様々な花木を植えたことが始まりとされています。
著名な写真家「秋山庄太郎」が「福島の桃源郷あり」と紹介したことで全国に知られるようになりました。
園内は30分、45分、60分の3つの見学コースがあり、散策しながら楽しむことが出来るのも魅力の一つです。
見頃は、例年4月上旬~4月下旬頃になります。
梅やレンギョウ、モクレン、桜、ボケ、ハナモモなど、多彩な花々が小高い山いっぱいに広がり「春色のパッチワーク」を作り出しています。
花見山もその周辺地域も花木生産農家の私有地でありので、訪問する際はご配慮を。
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[山梨・富士吉田] 新倉山浅間公園 -桜、五重塔、そして富士山-
新倉山浅間公園は、富士五湖エリア随一の”富士山の絶景スポット”です。
儚くも華やかな”桜”と、雄大で荘厳な”富士山”の対象的な魅力を持つ両者の共演は、訪問者に感動を与えます。
特に春は「桜、五重塔、そして富士山」という日本らしい”絵ハガキのような風景”が撮影できるので、外国の方にもお勧めできます。
国内外から多くの観光客が訪れ、公園内では桜の開花の時期に合わせて、桜まつりが開催されています。
見頃は、例年4月上旬~4月中旬頃になります。
園内には650本あまりの「ソメイヨシノ」が植栽されており、満開の時期には薄ピンク色の桜雲が広がっています。
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[長野・松本] 弘法山古墳 – 白銀に輝く山稜を望む桜に包まれた歴史の丘
弘法山古墳は、標高650mの弘法の山頂にある前方後円墳です。
東日本最古級で、歴史的にも重要な古墳ですが、県内有数の桜の絶景スポットでもあります。
およそ4000本の桜が植栽されており、一面に咲き誇る”桜”越しに、残雪を頂く北アルプス連峰が望めます。
北アルプスを望む風景は、広大で神々しく、息を飲むほど感動的な絶景です。
見頃は、例年4月上旬~4月中旬頃になります。
「ソメイヨシノ」や「ヤマザクラ」などが混在した美しい桜の森です。
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最後に -日本が誇る”桜”-
本記事では、歴史ある城址や、色とりどりの春の花、雄大な美峰と共演する”桜”の絶景スポット5選をご紹介しました。
いかがでしたでしょうか。
以下に、今回紹介した”桜”の絶景スポット5選をまとめます。
・[長野・伊那] 高遠城址公園 -天下第一の桜-
・[埼玉・幸手] 幸手権現堂桜堤 -桜と春の花のうららかな風景-
・[福島・福島] 花見山公園 -百花繚乱のユートピア-
・[山梨・富士吉田] 新倉山浅間公園 -桜、五重塔、そして富士山-
・[長野・松本] 弘法山古墳 -白銀に輝く山稜を望む桜に包まれた歴史の丘-
これほどバラエティー多く、様々な”桜”を楽しめる国は他には無いです。
本記事をご参考にぜひ、日本が誇る”桜”を存分に楽しんでください。
以上が「一度は花見で訪れたい”桜”の絶景スポット5選!桜の見頃や見どころを紹介!」になります。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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