森林所有者の方で、以下の悩みを持っておられる方が多いです。
「所有している森林の価値がわからない」
「実際の見積り金額はいくらになるのだろう」
「林業会社へ依頼をして、実際の収益はいくらになるの?」
このようにお悩みの方へのご参考に、本記事を作成しました。
所有林の見積り金額と収益の例を紹介!
本記事では、以下の”3件の収益例”を紹介いたします。
1. 一般的な収益
2. 森林地条件が悪い場合の赤字収益例
3. 森林地条件が良い場合の黒字収益例
注意書き
※1ha (100m×100m) 当たりの所有林を、林業会社へ依頼した際の収益例です。
※地域によって森林状況は様々です。実際は適切な”作業方法”や”搬出作業”を選択します。
※ご依頼された所有林を測量し、樹種や材積、作業方法を確認した後に正確な見積りを算出いたします。
※本記事の収益例には、補助金は含まれていません。
また、”森林経営計画書”を作成することで、国や都道府県、地方自治体の補助金制度を利用することが可能です。(以下の記事参照)
そのため参考として、今回の収益例には補助金は含まれていません。
補助金制度を利用した場合の収益は、以下の収益例に”補助金額”をプラスすることで算出することができます。
一般的な依頼収益例
・50年生”ヒノキ”(平均胸高直径26 cm):900本
・収穫森林地から10 t 車の搬入路までの中間土橋の距離:1 km
・収穫した”ヒノキ”の材積:315 ㎥
丸太販売金額:¥ 2,835,000
ー 作業費:¥ 2,730,000
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収益:+ ¥ 105,000
赤字収益例(森林地条件悪い)
・50年生”スギ”(平均胸高直径30 cm):600本
・収穫森林地から10 t 車の搬入路までの中間土橋の距離:0.5 km
・重機が入る作業道が開設できず、50 m程の集材作業が必要
・収穫した”スギ”の材積:402 ㎥
丸太販売金額:¥ 3,300,000
ー 作業費:¥ 3,600,000
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収益:ー ¥ 300,000
※ 赤字収益となる場合でも、見積りの段階で以下の点を再検討いたします。
・隣接する所有林と共同で作業を行い、作業コストを抑える。
・森林経営計画書を作成し、補助金制度を利用する。
・林道の開設方法を再検討する。
高収益例(森林地条件良い)
・60年生”スギ”(平均胸高直径34 cm):600本
・収穫森林地から10 t 車の搬入路までの中間土橋の距離:0 km
・収穫用重機が入る作業道が開設できる。
・収穫した”スギ”の材積:540 ㎥
丸太販売金額:¥ 5,400,000
ー 作業費:¥ 4,000,000
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収益:+ ¥ 1,400,000
森林所有者に知っていただきたいこと
以上が「所有林の見積り金額と収益の例を紹介!」になります。
「これだけ赤字になるの、、、。」
「意外と収益がある、、、。」
「想像通りの金額だ。」
皆さんはいかがでしたでしょうか。
森林や木は「文化」「歴史」「環境」「政治」において、非常に価値があるものとされています。
「パリ協定」が制定され、2030年度には、CO2を26%削減する目標が課せられています。(2013年度比)
この中で、全体の2.0%に相当する約2,780万トンが森林が担当する吸収量であり、森林は重要な役割を担っています。(以下の記事参照)
また、”森林環境税”の導入により、各市町村が「森林バンク」を設立し、対象の森林を預かる制度が始まりました。(以下の記事参照)
さらに、伐採後の”植林”を選択した場合、国や都道府県の補助制度を用いると、その負担額は2〜3割となります。
この補助金額は市町村によって異なり、植林への補助金額が多い市町村では、実質の負担金額が”ゼロ”となる場合もあります。
また植林以外にも、各林作業に補助金が適応されます。(以下の記事参照)
最後に -健康な森林を育てる-
樹齢が40年を超える樹木は、”呼吸活動によるCO2の排出量”が”光合成によるCO2吸収量“を上回るとされています。
つまり、育成→伐採→植林という”健康的な森林サイクル”を形成することが、地球温暖化対策として非常に効果的です。(以下の記事参照)
しかし現在、日本の所有林の3分の2は放置されているという現状があります。
今後これらの活動を通じて、国や各都道府県、各市町村、さらには各森林組合や各林業会社の、森林所有者の方へのサポート制度が充実していくことを願っております。
見積りをご検討されている方は、下記のお問い合わせフォームのページをご参照下さい。
以上が「所有林の”見積り金額”と”収益例”を紹介!」になります。最後まで読んで頂きありがとうございます。
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またこの記事を読んで、少しでも森林や林業について関心を持って頂けると幸いです。