クサギは、北海道から沖縄までの日本全国に分布しています。
クサギの樹高は3m程度で、道端でも非常によく見かける落葉樹です。
日かげと日なたの境目によく実生しており、線路沿いや電柱の下、石垣などから伸びていることが多いです。
クサギは夏にピンクと白色の花を咲かせます。そのため夏にはアゲハ蝶の仲間がよく蜜を吸いに集まっているのを見かけます。
「クサギ(臭木)」は本当に臭いのか!?
秋になると、クサギのハート型の大きな葉は黄色く紅葉します。
葉の形はイイギリの葉に似ていますが、紅葉は赤くならないので、区別できます。
もともと柔らかく、産毛の生えたような葉なので、散る頃には傷んでいたり、丸く縮れていたりするものが多いです。
葉に独特の匂いがあるので、「クサギ(臭木)」という名前が付けられました。
臭いは燃やしたゴムのような、またはピーナッツバターのような匂いです。
人によっては、ビタミン剤の匂いという人もいます。
臭いの感じ方は人それぞれなのですが、決して「臭い」とは思わないはずです。
ただ、他の木には無い独特な臭いなので、昔の人は「クサギ(臭木)」と名付けたのかもしれません。
クサギを見かけた際は、ぜひ匂いを確認してみて下さい。
実は食べれるクサギの料理と魅力を紹介!
独特な臭いがするクサギは、意外なことに「シソ科」です。
大きなハート型の葉は薄く柔らかく、若葉は茹でると匂いが消え「おひたし」にして食べられています。
また「天ぷら」にすると、美味しいそうです。(私は食べたことはありませんが)
乾燥させた葉は「お茶」としても利用されており、飲めばリュウマチや高血圧に効果があるとされています。
このように、クサギの葉の用途は多岐に渡ります。
クサギの葉を料理して、佃煮やお餅にしている動画(YouTube)がありましたので、ご興味がある方はぜひどうぞ。
クサギの果実は珍しい「青」の染料になる!?
クサギは、秋に奇抜な色をした果実を実らせます。
鳥に気づいてもらおうと果実は青色、ガクは赤色なので、非常に目立ちます。
また「ミッキーマウスツリー」の果実に似ていることでも有名です。
青い果実は染料に使われ、鮮やかな空色に染めることができます。
青色に染められる天然物の染料は非常に少なく、「藍」と共に重宝されてきました。
最後に -臭木を季語に使った俳句を紹介-
クサギは夏に花を咲かせ、秋に果実を実らせます。
今回紹介した「臭木」を季語に用いた俳句が「歳時記」で紹介されていたので、興味がある方はぜひどうぞ。
「歳時記」← クリックするとサイトへ移動します。
以上が「臭い木」と書くクサギ(臭木)は本当に臭いのか。実は食べれるクサギの料理と魅力を紹介!の説明になります。最後まで読んで頂きありがとうございます。
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